アメリカ編〜第5日目

大きな声では言えませんが!今日は予定がありません…

実は先日から車が「タイヤの空気圧が低いよ!」と警告を出していたので(最近の車スゲェな!)、レンタカー屋さんに連絡したところ「すみませんねへへへ、持ってきてもらえたら車交換しますんで」と言われていた。自分でなんとするのも経験かと思っていたが、まぁサービスのうちだろうと空港に持っていく。さよならちぇぼ…シボレー・カリブ、こんにちはトヨタ・カムリ。返す時にガソリンを入れたのだが、どうにもクレジットでないと給油が進まなくて仕方なく自腹を切った。ガソリンは体感そんなに高くないと思うが、いろいろ単位が違うので比べにくい。アメリカではセルフが基本である。

借りた時も思ったが、アメリカのレンタカーはかなり流れ作業だ。沖縄なんかの大きい営業所もそうだが、かなりの数を捌くからだろう。返却の列に車を止め、事情を話すと大した確認もなくカムリが出てきた。ガソリン満タンで返したの、やりすぎたかしら。

郊外の小さなショッピングセンターへ向かう。ここにはゲーミングPC専門店が入っている。そう、実は私物のPCが欲しいのだ。スマホの小さい画面ではどうにも検索制に劣るし、文書作成とか…いや、はっきり言おう。時間があるからゲームがしたいんである。

その前に腹ごしらえだ。ショッピングセンターなので飲食店もある。サン・アントニオの地元紙で賞をとったらしいピザ屋でマルゲリータを頼む。トマトの酸味がおいしい!が、さすがに一人では食べきれない。店主が笑ってプラ容器を差し出してくれる。

PCショップに入り、店主とひとしきり話す。ノートPCは絶対条件だ。フライトシムとかやってみたいのよ、と言うと「これなら別の都市に在庫がある」と言われてスペックを渡される。約1700ドル。あとで調べてみると、だいたい同じスペックのものが26万円くらい。なんとこの円安でもほぼ同価格である。妻と相談するよ、と店を出る。「アメリカ人も同じさ、花を買っていくべきだね」とのこと。店主はF1のゲーム用に3面モニターとシート付きのモデルを見せてくれた。1万ドルですってよ!

郊外から市の中心部へ。今のところ、移動はどこも20分程度だ。公共交通機関がバスしかない代わりに、市内をハイウェイが縦横無尽に走っている。目的地はテキサス革命(テキサス独立戦争)で有名なアラモ砦こと、アラモ伝道所である。

さすがのアメリカでも、観光地は駐車場有料だった。メーターがあるわけではないものの、自己申告でWeb決済する。苦戦しながらなんとか精算機でやろうとしていると、老人に呼びかけられる。「旦那(なんか古い翻訳みたいだがSirってどう訳すのがいいんだ)、パーキングエリアが空いてるよ、パーキングメーターに止めれば断然安いよ」。ほんとだ、ありがとう。と止め直す。さっきの店主との会話ですっかり人の善意を信じていた俺は、止めてから「ホームレスなんだ、恵んでくれよ」と言われて「やはりアメリカ…」と反省する。財布に10ドル札しか入ってない。もういいや。勉強料。もともと止めようとしてた駐車場は18ドルだったし。ハァーーーーー。

「アラモにだけはならんでしょう」という台詞がとある小説にあるが、アラモ砦はアメリカにとっていわゆる「偉大な敗北」、テルモピレーみたいなものである。6000人のメキシコ軍に対し、トラヴィス中佐以下200名に満たないテクシャン守備隊は最後まで戦い抜き、ほぼ全滅した。戦死者にはデイビッド・クロケットも含まれている。

近くにはリバー・ウォークとして商業施設や遊歩道が整備されており、サンアントニオでも活気のある地区だ。

リバー・ウォークを見ている間にガイド付きツアーは終わっていた。まぁ40ドルするからなぁ…

2枚目は、戦前に訪れた日本の地質学者が残した石碑だそうで、漢文でアラモの戦いの勇壮を讃えている。

帰りにコンビニに寄るが、市街中心部を見たあとだと「やっぱこの辺治安良くないな…」と感じずにはいられなかった。