12月6日(水)
異文化交流には事欠かない職場なので、アメリカ人から「Harakari?Hirikiri?っていうの、説明しなさいよ」と言われてしまう。なんのこっちゃ?と思ったら彼女が自分の喉を突く仕草をする。ああハラキリか。なんも合ってへんやんけ。サウジ人同僚たちに説明する。
「ハラキリというのはつまり自殺の方法だ。まず最初に自分で腹を刺し、その直後に補助者が首を切る」
「なんで最初から首を切らないんだ」
「それは恥になるからだ。最初に他人から首を切られたら殺されたことになってしまう。だから自分で腹を刺し、無用な苦しみがないように首を切ってもらうんだ」
割と納得してくれた。
一方で、アメリカ人同僚が紹介してくれた以下の動画は結構衝撃だった。
強制ではなくなったものの、アメリカの多くの公立小学校では、このようなPledge of Allegianceという国旗への宣誓を毎日行う。そういや昔なんか聞いたことがある気がするが、やはりアメリカって独特だよなというのが率直な気持ちだ。
こちらのブログに和訳があるが、やはり日本人なので「God」が入っていることに驚く。もちろんこれはそれぞれの信じる神で~みたいなことなのだろうが、いや最初は違ったやろという邪推もするし、自分が仮にこれを唱えるときにどの神を思い浮かべればいいのか?とも思う。
国歌の話にもなった。このYouTubeは未だに語り継がれる1991年1月のスーパーボール開会式におけるホイットニー・ヒューストンの国歌独唱である。YouTubeの説明にもある通り湾岸戦争の開戦(Operation Desert Stormの開始)後から10日後ということもこれが語り継がれている一因ではないかと思う。
アメリカ人は「国歌が流れたら、軍人だったら敬礼、民間人だったら胸に手を当てる敬礼をすればいい。無理に歌わなくていいわよ、この歌難しいから」とのこと。確かにサビのあとの「And rockets' red glear...」で高くなり、しまいに「O'er the land of the free...」のところでさらに高くなるあたりなんてほんとに素人が歌う歌か?という感じ。たまにアメリカでも有名な歌手が失敗して叩かれたりしているので怖い。イギリスに対する戦意の高い歌詞がイギリス民謡に乗っているのも面白い。あまりにも難しいので、小学校では愛国歌の「God bless America」を歌うことも多いそうだ。
じゃあ日本の国歌ってどうなの?という話になるが、なかなか気軽に歌う気はしないものだ。日本では国歌を歌うか歌わないかで揉めたりする、ナショナリズムのイメージと結びついているので…という説明もする。
サウジ人はサウジの国歌をみんなで歌ってくれる。ちょっと恥ずかしそうだが楽しそうだ。
愛されているが歌うのが難しい国歌、歌うのは難しくないが気軽に歌わない国歌、みんなで楽しく歌う国歌。なかなか対照的である。